同窓会報 No.36 2019

研究室だより 建築・都市システム学系 32 2019 年 第 36 号 TUT 同窓会報 水路実験も並行して実施し、波浪場の移動床実験におい て地盤の有効応力変動を考慮した土砂移動メカニズムの 解明を行っております。本研究で得られた成果は土木学 会論文集 B2(海岸工学)へ投稿しており、2017 年には、 海岸工学論文奨励賞を受賞しました。 研究以外の行事としては、昨年度、ゼミ旅行で静岡県 へ行き、駿河湾に建設されている有脚式離岸堤の見学会、 島田市の大井川にある伝統的河川工法(大聖牛)を見学 しました。ゼミ旅行以外でも、現場見学等へ積極的に赴き、 普段、大学では学べないことを五感で感じ、吸収してい ます。 本研究室の研究や活動の一部は、研究室のホームペー ジ (http://www.geomech.ace.tut.ac.jp/) で紹介していま すので、ぜひご覧になってください。 今後、現役生とOB・OGの交流の機会を設けたいと 考えております。第 2 回地盤・防災研究室OB 会(2009 年)が開催されてから10 年が経とうとしております。ぜ ひ、第 3 回を開催できればと存じます。OB・OGの皆様 におかれましては、ご連絡先を松田までお送り頂けますと 幸いです。 末筆ではございますが、同窓生の皆様におかれまして は大変お忙しいこととは存じますか、豊橋方面へ来られる ことがありましたら、お気軽に研究室にお立ち寄り下さい。 研究室一同、心よりお待ちしております。皆様が今後ま すますご活躍されることを心よりお祈り申し上げます。 同窓生の皆様におかれましては、各方面にてご活躍の ことと思います。 2018 年 11月現在、地盤力学研究室には博士後期課程 1 名、博士前期課程 5 名、学部 9 名の学生が配属されて おり、三浦均也教授とともに研究に励んでいます。 現在、主として「杭基礎の設計・施工法の開発」、「波 浪による土砂移動メカニズムの解明と構造物の安定性評 価」に取り組んでおります。 杭基礎の設計・施工法の開発では、これまでに看板や 交通標識の基礎に用いられる重力式基礎が抱える問題を 解消するため、「独自に開発した層状地盤に適用できる杭 のたわみ解析手法」、「独自に開発した支柱と杭の結合構 造」、「地盤改良体を造成する杭の打設工法」の 3 つの技 術の開発を進めて参りました。既に本研究で得られた成 果を持って、実施工が行われており、研究室のホームペー ジに掲載しておりますので、一度、ご覧ください。また、 現在では、本技術を援用し、擁壁基礎、防潮壁基礎への 適用を検討しております。 波浪による土砂移動メカニズムの解明と構造物の安定 性評価では、これまで研究を進めてきた数式解を拡張し、 構造物周りの検討を進めております。現在は、直線構造 物、円柱構造物を対象とした構造物周りの土砂移動現象 の解明に取り組んでおります。また、杭基礎構造である 有脚式離岸堤という構造物に関する波浪場の安定性につ いても検討を進めており、前述した杭基礎技術を併せて 研究を展開しております。さらに、重力場における造波 地盤力学研究室の近況報告 建築・都市システム学系 講師  松田 達也

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