同窓生の皆様におかれましては、それぞれの場でご活躍の事かと存じます。今年度から、知識情報工学課程および専攻の担当をおおせつかっております石田好輝です。知識情報工学系長ではなく、先のような名称となり説明が大変ですが、これは本学の再編とも関わります。再編は本学の大きな変革であり、近況としてこの場をお借りしてやや詳しくご報告したいと存じます。
本学では本年(平成22年)4月より、グローバル化など社会構造の変化に対応した人材育成の要求に応えるため、学部・大学院を再編しました。それにより、これまで知識情報工学課程を含む工学部8課程、知識情報工学専攻を含む工学研究科修士課程8専攻、博士課程4専攻でしたが、本年4月より情報・知能工学課程を含む工学部5課程、情報・知能工学専攻を含む工学研究科博士前期課程5専攻に再編されました。(博士後期課程については、平成24年度開設予定)この再編により知識情報工学系(7系)と情報工学系(4系)のほぼ全員が融合し情報・知能工学系(新3系)となりました。
ただ再編は一気にというわけではなく、学生さんについてみると、本年4月より学部1年生、大学院修士1年生から新課程、新専攻の学生ということになり、この新入の学部1年生が4年生になるまでの間は、新課程と旧課程の学生が混在することとなります。そういうわけで、再編後も旧課程、旧専攻が存在しそれらを担当する者が必要となるわけです。
またこの再編に伴い、学期も皆様おなじみの3学期制から前期、後期の2学期制になりました。厳密には、実務訓練を以前と同様の時期に行っておりますので、運用上クォータ制も取り入れております。さらに授業時間も従来の1限75分から90分と長くなり、午前中の3限を含め6時限まであったものが、午前中の2限を含めた5時限までの時間割となっております。これら学期制と授業時間については、新旧ふくめた全ての学生が新しい体制で授業を受けております。
先にグローバル化に言及しましたが、7系では再編以前に英語コースを設け、大学院では英語の授業も行われておりました。再編後の新3系でも英語コースが拡充され、教員や学生は英語での授業にも取り組んでおります。
さて私事になりますが、再編には2005年より関わってまいり、1998年本学に着任以来のほぼ半分を再編に費やしてまいりました。現在は、7系と4系という、異なった「カルチャー」の融合過程であり、その過程はまさに当方の研究課題であります「複雑系」と言えると思います。組織を運営する異なったルールを融合する場合も、単なる平均というわけにはいかず、まさに非線形の宝庫といえるかも知れません。新3系では「情報と知能で世界を拓く」をモットーに、多くの産業分野を支える情報基盤技術や最先端の情報通信技術で社会に貢献できる人材を育成していこうと教員一同意気込んでおります。同窓の先輩諸氏におかれましても、今後とも知識情報工学課程・専攻および情報・知能工学課程・専攻へのご支援をどうぞ宜しくお願い申し上げます。
最後になりましたが、同窓生の皆様の日頃の知識情報工学課程・専攻へのご支援に感謝し、皆様の益々のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。(TUT同窓会報 第28号より)
教職員一覧(平成22年9月現在)
- 【情報科学分野】
- 教 授: 磯田 定宏、増山 繁、石田 好輝
- 准教授: 河合 和久、市川 周一、村越 一支
- 助 教: 相田 慎、酒井 浩之、原田 耕治
- 【機能情報工学分野】
- 教 授: 新田 恒雄、堀川 順生、岡田美智男
- 准教授: 金澤 靖、北崎 充晃
- 講 師: 桂田 浩一
- 助 教: 杉本 俊二、P. Ravindra S. De Silva
- 【分子情報工学分野】
- 教 授: 関野 秀男、高橋 由雅
- 准教授: 栗田 典之、後藤 仁志
- 講 師: 加藤 博明
- 助 教: 墨 智成
- 【事務関係】
- 事務職員: 佐野友子、依田和子
- 技術職員: 小西和孝
- 【学生現員】
- 学 部: 1年次16名、2年次13名、3年次58名、4年次73名
- 修 士: 1年次100名、2年次57名
- (*) B1, M1は、新3系(情報・知能工学系)所属