この一年間は教職員の異動がほとんどなく、北崎先生が講師から助教授に昇任されたのが、唯一の人事異動でした。また、就職状況もほぼ例年どおりでした。若干、いわゆる「自由応募」による就職がふえる傾向にあります。これは、企業側がそちらにシフトしていることに起因すると考えるべきでしょう。
ここでは、系の教育用コンピュータ・システムのお話しをしましょう。みなさんもかつて実験や演習で利用したF-101コンピュータ室の話題です。ちょうど今、2005年3月の更新期にむけて、新しいコンピュータ・システムの検討を進めているところなのです。 これまでに、F-101室のコンピュータは、3度の更新を行なってきました。最初は、系設置当初から使用したSparcStationIPXでした(1991.3.〜1996.2.)。とても大きなモニタ画面(19 インチ)を備えた学生用ワークステーションを60台設置していました。当時利用されたみなさんは、モニタ背面のケーブルを気にしながら、椅子にすわったのを覚えてらっしゃるのではないでしょうか。
次に設置したのは、HPのワークステーション60台でした(1996.3.〜2000.2.)。教室中央前の方の20台ほどが高度な画像処理用に性能の高いマシンで、のこりの40台が縦置きのマシンだったことが印象に残っています。サーバ室には、大きな並列計算機が設置されていたことを記憶している方もいらっしゃるでしょう。
現在使用しているのは、PC-Unixで、F-101室には60 台のLinuxマシンが設置されています(2000.3.〜2005.2.)。モニタも液晶ディスプレイになり、机上も広く使用できるようになりました。加えて、2年生と3年生にはノートPC(Windows98)を貸与しています。いかにコンピュータが安価になったかが分かります。しかも、現行システムから、ここに紹介したのとほぼ同等のシステムが4系(情報工学系)用に、もう1セット、C棟の方にあるのですから、同じ予算で設置していた前2期のシステムとは隔世の感があります。
さらに現在検討を進めている次期教育用コンピュータ・システムでは、F-101室には「何もおかない(=机だけ)」ことになりそうです。すべて貸与ノートPCのみにし、学生さん達が、そのPCを持ってF-101やほかの教室で講義を受け、演習、実験を行なうようにしようと検討しています。あの広いF-101室にコンピュータが1台も並んでいないという姿を想像してみてください。
最後になりましたが、卒業生、修了生のみなさまのご健康と、一層のご活躍をお祈りいたします。
第2期のF-101室と、現行のノートPC導入教育(A2講義棟)の様子.写真にはLANケーブルが見えますが、現在では無線LANによる接続も可能となっております.(TUT同窓会報 第21号より)
教職員一覧(平成15年9月現在)
- 【情報科学大講座】
- 教 授: 磯田 定宏、増山 繁、石田 好輝
- 助教授: 河合 和久、市川 周一
- 講 師: 村越 一支
- 助 手: 渡邊 裕司、相田 慎
- 【機能情報工学大講座】
- 教 授: 山本 眞司、新田 恒雄、堀川 順生
- 助教授: 金澤 靖、杉浦 彰彦、北崎 充晃
- 助 手: 滝沢 穂高、桂田 浩一
- 【分子情報工学大講座】
- 教 授: 阿部 英次、関野 秀男、高橋 由雅
- 助教授: 船津 公人、栗田 典之、後藤 仁志
- 助 手: 加藤 博明、墨 智成、Sokratis Alikhanidi
- 【事務関係】
- 事務官: 三輪 惠子
- 技 官: 小西 和孝
- 【学生現員】
- 学 部: 1年次15名、2年次14名、3年次59名、4年次62名
- 修 士: 1年次54名、2年次61名