同窓会報No.43

6 2026年 第43号 TUT 同窓会報 卒業生ならびに修了生の皆様におかれましては、 ご健勝のこととお慶び申し上げます。マイクロ・ナ ノ機械システム研究室は、現在、柴田隆行教授と岡 本の 2 人で運営しております。私は 2021 年度に着任 しました。また、永井萌土教授が 2022 年より独立さ れ、ハイスループットマイクロ・ナノ工学研究室を 立ち上げられたことで、現在の体制になっておりま す。2025 年度は、修士の学生が 11 名、学部生が 10 名、 そして研究員1名で構成されています。ハイスルー プットマイクロ・ナノ工学研究室と居室や実験室、 一部の装置などを共有していることもあり、学生間 の交流も多く、活気のある研究室となっています。 当研究室では、『MEMS技術を究めナノとバイオ への架け橋を築く!』、『技術を究め、技術を創る。』 をモットーに研究を行っています。その中で現在は、 微細加工技術を基盤に、「単一細胞のナノメートルス ケールでの加工、解析を実現する装置開発」と、「マ イクロ流体デバイスを用いた診断システムの構築」 を中心に取り組んでおり、いずれも物理現象の摂理 に則ったスマートなメカニズムによる目的の実現を 目指し、研究を進めています。特に診断システムの 開発においては、数年後の社会実装を目標に研究を 加速させています。 診断システムは、サンプル中の遺伝子やタンパク 質の検出、定量を目的としています。マイクロ流体 デバイスを用いることで、より少ないサンプルで、 より多くの項目数を、短時間で分析できるようにな ります。しかしながら社会実装においては、いかに 高度な分析や診断ができたとしても、コストについ て考えなければなりません。そこで当研究室では、 マイクロ流体デバイスの構造だけで、これらの分析 に必要となる任意の流体制御を実現する新たな制御 技術開発に取り組んでいます。これにより、余計な 制御装置やそのコストを削減することができます。 このように当研究室の研究は、バイオ分野へ応用 するものが多いですが、我々は機械工学系であるこ とを強く意識しています。機械工学では「ものづくり」 を行います。良い結果(チャンピオンデータ)を1 度取るだけでなく、何度も同じようなデータを得ら れるようになって初めてそれが製品になりえます。 このことから普段の研究においても、マイクロ流路 内の機構が単に狙い通りの動作をするか否かだけで なく、その境界(閾値)はどこにあるのかや、影響 を与えるパラメータは何なのかなどを追究し、その 機構や制御理論を汎用的に応用できるようになるこ とを目標に研究をしています。 卒業生ならびに修了生の皆様におかれましては、 近くにお越しの際にはぜひ研究室にもお立ち寄りい ただければ幸いです。研究室一同お待ちしています。 最後になりますが、皆様の益々のご活躍をお祈り申 し上げます。 マイクロ・ナノ機械システム研究室の近況報告 助教 岡本 俊哉

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