研究室だより機械工学系 2025年 第42号 TUT 同窓会報 7 の開発です。特に力を入れているのが「ハイスルー プット」という技術です。これは一度にたくさんの 細胞を調べたり扱ったりする便利な方法です。この 技術は、新しい薬を作ったり、細胞を使った治療に 役立ったりします。単一細胞を流す小さな装置を使っ て細胞を育てたり、光を使って細胞の中に物を入れ たりする研究をしています。藻類を使ったドラッグ デリバリーも取り組んでいます。また機械学習を使っ て、細胞を認識する技術も開発しています。これら の研究では、生命の仕組みを理解し、病気の治療に 役立てることを目指しています。 研究室を卒業した学生たちは、半導体や医療機器 の会社で働くことが多くなっています。私たちの研 究が、今の社会で必要とされていることを感じさせ られます。卒業生たちは、研究室で学んだ技術や考 え方を活かし、おのおのの場所で活躍しています。 私たちの研究室は、新しい仲間をいつでも歓迎する 開かれた場所です。詳しい研究の内容や活動は、研 究室のホームページ ¹ や Researchmap² でご覧いた だけます。研究室に興味を持った同窓生の皆さんは、 ぜひ遊びに来てください。 1 研究室HP:https://hmn.me.tut.ac.jp/ 2 Researchmap:https://researchmap.jp/moeto 豊橋技術科学大学のハイスループットマイクロ・ ナノ工学研究室は、2022 年に始まったばかりの新し い研究室です。私は前にマイクロ・ナノ機械システ ム研究室にいて、そこから独立して新しい研究室が できました。まだ新しい研究室ですが、今では学部 生から博士の学生まで合わせて 31 名もの学生がいま す。そのうち 13 名が外国からの留学生で、国際的な 雰囲気の研究室に育ってきました。彼らは、それぞ れの国の文化や考え方を持ち込み、研究室に新しい 風を吹き込んでくれています。 研究室の雰囲気は自由で、学生が自分で考えて行 動することを大切にしています。英語でも発表する ことで、日本人学生と留学生が一緒に学び、話し合っ てお互いの考え方を理解し、世界を広く見られる目 を養っています。このような環境で学生たちは各研 究テーマに取り組み、世界中の仲間と意見を交換し て成長しています。 私たちの研究室は、マイクロ・ナノ機械システム 研究室とも仲良く協力しています。一緒に輪講をし たり、学生の部屋や実験室を共有したりしています。 次世代半導体・センサ科学研究所も一緒に使えるの で、研究を進めるのに便利です。 研究の中心は、細胞を使ったマイクロ・ナノ技術 ハイスループットマイクロ・ナノ工学研究室の近況報告 教授 永井 萌土
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