研究室だより情報・知能工学系 16 2025年 第42号 TUT 同窓会報 計算機科学など、様々な側面から課題にアプローチ することで、分散システムの実用性能向上を目指し ています。 また、研究成果の発信にも積極的に取り組んでい ます。今年度も学会への参加や論文投稿を行い、い くつかの発表が高く評価され表彰されました。学会 発表では現地で他大学の学生や研究者と交流を深め、 多くの知見を得ることができました。さらに、現地 の食事や観光も楽しみ、良い気分転換となりました。 こうした成果や交流をモチベーションに、日々の研 究に取り組んでいます。 本研究室では、同じく情報・知能工学系のユビキ タス研究室と合同でミーティングや輪講、発表練習 を行い、互いに刺激を受けながら成長を続けていま す。また、新入生歓迎会や夏の BBQ といったイベン トを通じて、学生同士の親睦を深めています。 最後に、卒業生・修了生の皆様のご健勝と、ます ますのご活躍を心よりお祈り申し上げます。お近く にお越しの際は、ぜひ研究室へお立ち寄りいただき、 皆様のお話をお聞かせください。研究室一同、皆様 にお会いできることを心より楽しみにしております。 卒業生・修了生の皆様、いかがお過ごしでしょうか。 本稿では、2022 年度に設立された分散システム研 究室について紹介させていただきます。現在、本研 究室では中村准教授の指導のもと、博士前期課程の 学生4名と学部生2名が、分散システムの実用と理 論の両面から日々研究を進めております。分散シス テムは、ネットワークで接続された複数のコンピュー タが協調することで、処理性能や障害耐性の向上を 図る技術です。中でも、本研究室では大きく3つの テーマに取り組んでいます。 (1)耐ビザンチン故障レプリケーション:分散 システムにおいて、一部のコンピュータが故障して も、システム全体は故障の影響を受けずにサービス の継続を可能にするレプリケーション技術です。ア ルゴリズム開発や実装の最適化を通じて、優れた障 害耐性を備えた分散システムの実現を目指します。 (2)機械学習を活用したネットワーク型侵入検 知システム:スケーラブルな分散処理により、ネッ トワーク内で発生する不正アクセスや異常な動作を 自動的に検出するシステムの高速化を目指します。 (3)自律移動ロボットの協調動作に関する理論 的解析:複数の自律的に動くロボットが連携しなが ら特定のタスクを遂行する際の動作やアルゴリズム を理論的に分析し最適化を目指します。 このように、情報システムやネットワーク、理論 分散システム研究室の近況報告 修士2年 梶浦 真帆
RkJQdWJsaXNoZXIy NDY3NTA=