同窓会報No.42

Department of Computer Science and Engineering 情報・知能工学系 14 2025年 第42号 TUT 同窓会報 学内近況報告 系長 南 哲人 よりより多くの学生が最先端の教育を受けられる環境 が整えられます。 国際教育に関しても新たな進展がありました。2020 年に開始された「近未来クロスリアリティ技術を牽 引する光イメージング情報学国際修士プログラム (IMLEX)」は、2024 年 7 月にエラスムス+プログラム に採択されました。IMLEX プログラムには、東フィン ランド大学、フランスのジャン・モネ大学、ベルギー のKUルーヴェン大学、そして本学がフルパートナー として参加しています。本学がフルパートナーとして 参加していることで、教育および研究の中心的な役割 を果たし、プログラムの発展に大きく寄与しています。 これにより、2025 年からは新たな体制で IMLEX プロ グラムを運営していくことになります。 最後に、全学的な話となりますが、次世代研究者挑 戦的研究プログラム(SPRING)に採択され、博士課 程学生への支援が進んでいます。また、社会人博士へ のサポート体制も充実させ、長期履修制度の導入や、 オンラインを活用した研究指導など、働きながら学べ る環境の整備も進んできております。同窓生の皆様に おかれましても、職場の同僚やご友人で、社会人ドク ター取得に興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、 ぜひ豊橋技術科学大学情報・知能工学専攻をご紹介い ただければ幸いです。 同窓生のみなさまには、ますますご健勝のこととお 喜び申し上げます。 生成AIの技術はこの一年でめまぐるしい進化を遂 げ、社会や産業界に大きな影響を与えています。それ に伴い、今年度のノーベル物理学賞は、人工ニューラ ルネットワークによる機械学習を可能にした基礎的発 見と発明に対する業績に対して、米プリンストン大学 のジョン・ホップフィールド氏、カナダトロント大学の ジェフリー・ヒントン氏の両氏に授与されました。また、 ノーベル化学賞は、コンピューターを用いたタンパク 質の設計と構造予測の功績で、米ワシントン大学のデ イヴィッド・ベイカー氏、英国Google DeepMindのデ ミス・ハサビス氏とジョン・ジャンパー氏に授与されま した。このような状況の中、情報工学への関心や人気 も一層高まり、分野としての発展も目覚ましいものがあ ります。しかし、私たちはその発展に慢心することなく、 教育および研究を着実に進めていく所存です。時代の 変化は加速度的であり、情報工学の定義そのものも時 代に合わせてアップデートし続ける必要があります。 本年度も教員の異動がありました。まず、渡辺 一帆 先生が新たに教授に昇進されました。また、2024 年度 をもって梅村 恭司先生、藤戸 敏弘先生、そして河合 和久先生の3 名が退職されました。いずれの先生も本 学において長年にわたり教育と研究に貢献され、多く の卒業生が学術界や産業界で広く活躍しています。 教育プログラムについては、本学が「大学・高専機 能強化支援事業」に選定されました。この支援事業に より、情報・知能工学系の修士課程の定員が15名増 加することとなり、教育と研究の両面でさらなる機能 強化を図ることを目的としています。本学の取り組み が評価された結果として選ばれたものであり、これに

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