同窓会報No.40

2022 年 4 月に、情報・知能工学系情報セキュリティ研究室に助教として着任いた しました中井雄士(なかいたけし)と申します。出身は東京都東村山市です。電気 通信大学大学院博士前期課程を修了後、SCSK株式会社での三年間の就業を経て、 2021年3月に電気通信大学大学院博士後期課程で博士(工学)の学位を取得しました。 その後、同大学でポスドク研究員として 1 年間勤務した後、本学に着任いたしました。 専門分野は情報セキュリティを理論の面から支える暗号理論です。特にデータを 暗号化したまま計算処理することを目的とした秘密計算技術に注力して研究してお ります。通常の暗号化方式では暗号化されたデータに関する情報を一切得られず計算処理できないことから、計算 をする過程でそのデータを一度復号して平文の状態に戻す必要があります。しかし、この方法にはデータの漏洩リ スクが生じます。秘密計算はこの問題を解決し、データのプライバシー保護と有効活用を両立する技術として近年 注目されています。また、最近ではビットコインやイーサリアムに代表される暗号通貨にも興味を持ち研究に取り 組んでおります。 今後は自身がこれまでに学んできた知見を活かし、研究はもちろんのこと学生の教育にも邁進していく所存です。 教育においては学問を学ぶことの楽しさを伝えることを重要視し、学生が主体性をもって考え意見を発言しやすい 環境を構築することを心掛けます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 2022 年 2 月に助教として着任した廣中です。その前からも特任として在籍してい ました。2021 年 3 月に本学で博士の学位を取得しました。豊橋へ来たのは学部 3 年 に高専から編入してきたときなので、豊橋の生活はもう9 年になります。そのため、 豊橋へ来た当初のフレッシュな気持ちはもう忘れてしまっているかもしれません。 教員として学生指導などに関わるようになってからは新鮮なことが多く、また新た な経験を積ませてもらっています。 わたしはソーシャルメディアデータを使って、ユーザ行動やソーシャルグラフに ついて研究しています。オンラインデータを人間の行動や社会の分析に役立てたり、国や文化によるユーザ行動の 違いを調べたりなど、目に見えないものをデータでとらえ、明らかにすることに興味があります。これからもおも しろい研究をやっていけたらと思っています。どうぞよろしくお願いします。 情報・知能工学系 助教 廣中 詩織 情報・知能工学系 助教 中井 雄士 2023年 第40号 TUT 同窓会報 17

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