同窓会報No.40

2022 年 4 月にエレクトロニクス先端融合研究所およびに情報・知能工学系に着任 いたしました垣内洋平と申します。社会人を経験してから2012 年に学位を取得し、 東京大学にて特任教員をしておりました。 私の専門はロボットシステムになります。ロボットはハードウェア、制御、認識・ 知能等の多岐にわたる要素を高度に統合することで動作・作業を実現することがで きます。実現した機能が社会で使われるようになるために、ソフトウェア的な基盤 と接続できるようにすることで、アプリケーションとしてシステム化する手法の研究 が必要になります。具体的には、2 足歩行ロボットの環境に応じた歩行方法や家事支援ロボット等の認識と運動を システムとして統合して、実機のロボット用いて評価を行う研究を続けてきました。 本学に着任してから、ロボットのような情報システム機器を用いた自動化省力化技術について、情報リテラシー の次に必要となる研究者素養として、学生や社会人への教育を行うための教材開発と講義の設計を行っております。 この教育を通じて、社会に役立つロボットの構成方法についての再確認を行い、問題を解決するロボットシステム を作り出すシステム構築という新たな方法論についても研究を進めていこうと考えております。 このように、教育と研究を通じて、情報学・システム学の知見を使い、ロボットを用いることでより暮らしやす い社会の実現へ貢献してゆきたいと考えております。 2022 年4月に情報・知能工学系の教授に着任しました川端明生です。前職は、N TT研究所でネットワーク装置の開発をしておりました。開発一筋で、NTT西日 本やNTTドコモなどのサービス提供会社の方々や、装置を開発してくれるNEC、 富士通、シスコシステムズなどのメーカの方々と方式検討や装置の検証を行ってお りました。大学では、情報・知能工学系に「情報ネットワーク研究室」を新設させ ていただき、情報処理システムとネットワークを融合した研究課題に取り組みます。 携帯電話サービス、Web 会議、ネットワークゲーム、農業、交通など様々なIoT (Internet of Things)アプリケーション等のネットワークサービスは、ネットワークを介して提供され、ネットワー クを介して情報処理されます。コンピュータ間を接続するネットワーク、ユーザとコンピュータをつなぐネットワー クは、広い意味で情報処理システムの一部と言えます。また、ネットワークサービスでは、大容量で低遅延な操作 を実現する快適性、場所を選ばず利用できる利便性、セキュリティリスクを気にせず利用できる安全性は、様々な サービスに共通に求められる要件です。コンピュータは高性能化し、ネットワークも高速化する時代に、「情報ネッ トワーク研究室」では、ネットワークを情報処理システムの一部と捉えて、これらの快適性、利便性、安全性を実 現するための情報処理システムの研究課題に取り組みます。 情報・知能工学系 教授 川端 明生 情報・知能工学系 教授 垣内 洋平 着任のごあいさつ 16 2023年 第40号 TUT 同窓会報

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