2022 年 第 39 号 TUT 同窓会報 9 2021 年 4 月に機械工学系の助教に着任しました岸本です。出身は奈良県で、関西 学院大学理工学研究科の博士課程に在籍していました。所属は関西学院大学でしたが、 色々なご縁があり、大阪の池田市にある産業技術総合研究所の技術研修生を経て、博 士課程後期からは大阪市立大学理学研究科の技術研修生として研究をさせていただい ておりました。 2021 年 3 月に関西学院大学にて博士(工学)を取得し、本学の環境・エネルギーコー スの環境熱流体工学研究室(土井研)の教員となりました。学生時代では液中のマイ クロメートル~ナノメートルサイズの微小物体を光でとらえる“光ピンセット”を用いて、神経細胞表面に局在する神 経活動に関連する分子の操作に関する研究に従事してきました。ミクロスケールの分子やイオンの挙動に興味を持ち、 本学に着任してからは土井教授とともに微小スケール特有の現象やイオンの輸送現象に関する研究をしております。 本研究室は昨年できたばかりですが、新しく配属された学部 4 年生や修士 1 年生の学生とともに微小ガラス電極を 用いた局所場の電場計測法の開発や、本学にある日本屈指の微細加工施設であるEIIRIS でのナノ流路作製など、微 細加工技術を用いた分野に関して幅広く研究を行っています。将来的には微細加工技術を用いた研究のみならず、脳・ 神経科学の分野と融合させることで新規の計測技術開発や再生医療などに貢献していきたいと考えています。どうぞ よろしくお願いします。 機械工学系 助教 岸本 龍典 2021 年 10 月1日付で機械工学系機械ダイナミクス研究室(河村研究室)の助教とし て着任いたしました田尻大樹です。先生方や学生の皆様に支えられ、楽しく研究してい ます。 出身は熊本で、工業高校から高専 4 年次へ編入、高専から本学 3 年次へ編入しました。 学部 4 年次から修士課程までは河村研究室に所属し、自動車用タイヤの振動に関する 研究に取り組みました。 その後、生産設備メーカーで米国自動車用の産業ロボットの設計に従事しました。そ のとき、モノづくりの現場では振動や騒音に関する課題がつきものであることを体感しました。そこで改めて振動や騒音 に関する研究に興味が湧き、一念発起して河村研究室の門をたたき、2021 年 9 月に博士課程を修了しました。 専門分野は振動工学で、機械や構造物の振動特性を把握する実験モード解析法の研究に取り組んでいます。この解 析法は 70 年ほど前から使用されてきましたが、持続可能な開発に伴う機械や構造物の特性の変化とともに、その解析 法も進化する必要があります。特に高い周波数域の振動特性の把握が難しいことが課題の一つに挙げられます。このよ うな課題を一つずつ解決し、モノづくりに役立つ解析法を創っていきます。今後は、把握した特性のモデル化に力を注ぎ、 データサイエンスも研究に取り入れ、新しい振動解析技術を創っていきたいです。 まだまだ未熟者ですが、教育・研究活動に精一杯努めます。どうぞよろしくお願い申し上げます。 機械工学系 助教 田尻 大樹
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