同窓会報No.37

2020 年 第 37 号 TUT 同窓会報 9 せる反応器の最適熱設計といったものがあり、燃焼をう まく利用し、人と環境に優しい高効率、低環境負荷の燃 焼技術開発に貢献しています。 二つ目の火災から人命を守るための研究には、近年軽 量化のために特に活用されている高分子材料の複雑な燃 焼挙動のモデル化や火災試験場に適用できる新型熱流束 センサの開発、超音波を用いた温度計測手法の確立を目 的としたものなど、火災の高度センシングや抑制を目指し た基礎研究を行っています。 本研究室の学生は研究活動だけではなく、1 系対抗の スポーツ大会や学内の大掃除などにも積極的に参加して おり、心身ともに成長できるように活発的に研究室生活を 送っています。そのほかにも毎年、様々な国から留学生 が本研究室に学びに来ているほか、本研究室の学生は、 実務訓練や研究留学、国際学会を通して、アメリカやド イツ、台湾、マレーシアなど様々な国を訪れ、学びの環 境を増やし活躍しており、国際性豊かな研究室となって おります。 ご多用とは存じますが、豊橋方面にお越しになる機会 がございましたら、研究室にお気軽にお立ちよりください。 研究室一同心よりお待ちしております。 最後となりましたが、卒業生、修了生の皆様の益々の ご活躍を祈念しますと共に、今後とも研究室にご支援く ださいますようにお願い申し上げます。 卒業生、修了生の皆様におかれましては、益々ご清栄 のことと存じます。今年度の環境エネルギー変換工学研 究室の近況についてご報告申し上げます。 2019 年 12 月現在、環境エネルギー変換工学研究室は、 中村祐二 教授、松岡常吉 准教授、Ju 博士、井口美穂 秘書、そして学生 29 名(博士後期課程 7 名、博士前期 課程 12 名、学部 4 年生 10 名)の総勢 33 名となっており ます。本研究室の教育方針は、“Learn, how to learn(学 び方を学ぶ)”の下にあり、普段の研究生活では、学生 同士で専門書を輪読したり、ディスカッションをしたりし、 あらゆる問題を解決するために「探している答えにたどり 着くための方法」を経験し、学生同士で自発的に学んで います。 さて、本研究室では、エネルギー変換システムにおい て今もなお重要な役割を担っている“燃焼”を研究分野 としています、燃焼は、短時間で高い熱量を発生させる ため、それを制御することは、一つ目として、“燃焼を上 手に利用すること”、二つ目として。“火災から人命や財産 を守ること”、この二つの観点から意義があります。 一つ目の燃焼をうまく利用する研究は、自動車やロケッ トのなどの原動機の効率改善や排出物の低減を目的とし ています。この中には、液体燃料を用いた燃焼器の最適 設計や、固体燃料と液体酸化剤を用いたハイブリッドロ ケットモータに関する研究、二酸化酸素から水を生成さ 環境エネルギー変換工学研究室の近況報告 松木 大輝

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