同窓会報No.37

2020 年 第 37 号 TUT 同窓会報 19 新任教員より 2019 年 5 月に情報・知能工学系の教授に着任しました北岡教英です。専門は、 音声認識を中心とした、音声言語情報処理や音声対話処理、視線やジェスチャな ども交えたマルチモーダルインタラクションなどです。 実は豊橋技術科学大学に在籍するのはこれが初めてではありません。1997 年か ら3 年間、某自動車部品メーカーに勤務しながら、旧情報工学系の中川聖一 先生 の研究室にて社会人博士課程を経験し、そこで学位を取得しました。その後、一年 の間を空けて、2001 年から5 年半、同研究室にて助手・講師を務めました。それか ら12 年半の月日を経て、再び豊橋技術科学大学に舞い戻ってきました。幸いにも 以前に在籍した際にご一緒した若手の准教授の先生方の多くが教授となられ、いまも技科大におられるので、系の仕事そ の他いろいろなことでご相談もさせていただきやすく、居心地よく過ごさせていただいています。 技科大では創立すぐから音声認識・音声言語処理の研究が活発でした。日本の音声研究の一大拠点であったと言って も過言ではありません。そういった時代を支えた先生方が、最近ご定年を迎えられて退職されました。人も減ってどうなる のか…と日本の音声認識業界でも危惧されていたところでしたが、そのすぐ後のタイミングで着任したということは、その 拠点の維持継続さらには活性化する役割を授かったものと勝手に考えています。折しも音声言語情報処理には大きなパラ ダイムシフトが押し寄せている時代です。系・大学のみなさまのご協力を賜りながら、微力ではりますが役割を果たしてい きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 情報・知能工学系 教授  北岡 教英 2019 年 4 月に情報・知能工学系に助教として着任した日根恭子と申します。専門 は認知科学、認知心理学です。慶應義塾大学文学部で心理学の学位を取得しまし たが、修士までは早稲田大学理工学部で、物性系(ダイヤモンド半導体)の研究を行っ ていました。理系と文系の教育を受けてきましたが、いずれにせよ科学に興味があり、 日々研究に邁進しています。学位取得後は、理化学研究所で自動運転に関する研究、 その後東京電機大学で助教を務めてきました。 ヒトの認知メカニズムを解明することがもっぱらの興味ですが、特に、環境に存 在する情報とヒトとがどのように関わってヒトの認知が生じるか、その関係を紐解く ことに興味があり、現在は特に、音楽を好ましいと感じる認知メカニズムについて調査しています。多くの人にとって不協 和音は好ましいものではありませんが、好ましい音楽は人それぞれです。速いテンポを好む人もいれば、ゆっくりとしたテ ンポを好む人もいます。また、速いテンポが好まれやすい音楽もあれば、遅いテンポが好まれやすい音楽もあります。この ように、好ましい音楽は、ヒトに起因する要因もあれば、音楽そのものに起因する要因もありそうです。この、音楽とヒトが どのように関連して「好ましい」という感覚が生まれているか、そのメカニズム解明のための研究を進めています。 豊橋は都会にないものがたくさんあり、充実した生活を送っています。特に食べ物がおいしく、健康的な生活を送りなが ら研究に取り組んでいます。どうぞよろしくお願いいたします。 情報・知能工学系 助教  日根 恭子

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